水の滴る色(17)

2011年11月11日

「今日はポッキー&プリッツの日」と朝言われて、の1日。
昨夜キエフに着いて、夜の時間、少し街を歩いた。
地下鉄の駅から宿までの間で大きな交通事故を見かけた。宿の人と一緒だったから不安は無かったけれど、交通事故はやっぱり危ないな、と思った。「行ってらっしゃい」「行ってきます」は、必ず帰るよ、という一言。必ず帰ってきてね、の一言。それが、「気をつけてね」になるんだと感じている。

宿に着いてから、荷物を置いて、彼らにブリーフィングしてもらって、色々情報を手に入れて、支払いを済ませた後、近くのフードコートで夕飯を摂った。
キオスクで適当に水やビールを買い込んで、眠った。

今朝はそう過ごした後の朝で、朝陽がこんなに早く部屋を満たすんだ、と嬉しくなった。モスクワでは八時になっても真っ暗だったのに。
昼、丘に登る。
街に着いた最初の朝は丘に登ることに決めている。丘からの眺めは街ではなく、旧市街を臨み、川や工場が眺められる。

その丘は教会があって、公園になっていて、人々が憩いの時間を過ごしていた。
鳩にえさをやる親子や、散歩する新郎新婦、タバコを吸いながら楽しそうに話す男の子たち、カップル、写真を撮る観光客、ヨガをするおばちゃんたち。

でも、なんで海外の公園のオブジェはこうなっちゃうんだろう、と思った。海外の、というか、モスクワとかキエフとか、そういうあたり。

キエフは、やっぱり寒くて、空は曇っているけれど、通りを歩く人達の表情はどことなく軽やかで、明るい顔がそこかしこに見られた。たぶん、気温のせいだけだ、と最初は思っていたのだけれど、街で人に話しかけた時の応対が優しい。
笑顔、英語が通じる、この2点だけでそれを判断しちゃいけないのだけれども。でも、この短い滞在で中に分け入ってくのが難しいかもしれない、と思っていたのが氷解するような感じだった。
夕方まで眠ってしまって、18時ごろに部屋を出た。外はもう暗く、でもすごい人通りの多さで、あぁ、今夜は金曜日だ、と思った。明日の夜も賑やかなんだろう。夕飯くらいは外を歩き回ってみようかな。

昼間に見つけられなかったスーパーを、探しまわっていたのだけれど、何人かの人に聞いたら、簡単にわかった。みんな「すぐそこだよ」と言うのだけれど、その「すぐそこ」がわからなかったのだが、こういうことか、と思った。
プラザ、と言っていたのは、このお店で、その地下にスーパーが入っていた。スーパーといっても、いくつかの商店が寄せ合って入っている、という感じだったが、でも、スーパー。しかも!英語通じた…!
なんだか、言葉が通じるって嬉しいな。
あとコインが、1フリヴニャ、1コピーイカ、2コピーイカでコンプリートできる。モスクワではどこにいっても言葉が通じず、コンプリートなんて夢のまた夢、だったけれど、ここならいける、と信じてる。

夕飯は地球の歩き方にあった、ドヴァ・グーシャにて。
ボルシチとサラダ、ピラフとロールキャベツ的なもの。コレだけ食べて400円!ジュースもついてるよ。毎晩ここに通おうかなと思うくらい、美味しくて、安くて、賑わっていた。そりゃそうだよね、庶民的なお店はこういうもの。こっそり写真を撮りたいと思っている。